天気 「予報では 曇りだったが 青空に」
今日は平昌オリンピックのフィギュアスケート女子フリーのレビューを書きます。平日なのでライブで見られて嬉しいです。今日も今日とて気に入った選手だけ書きたいと思います。まずは第3グループの最終滑走、アメリカのミライ・ナガス(長洲未来)選手24歳。ショートプログラムでは9位でした。冒頭は当然3(トリプル)アクセルジャンプ(3回転半のジャンプ)でしょう。ああ、1(シングル)になってしまいました。これは減点どころではありません。ショックー!! 後半になっても安定せず3ルッツのコンビネーションジャンプの予定が1ルッツジャンプの単独ジャンプになってしまいました。その分を何とか最後の3ループに2(ダブル)トゥループを付けてコンビネーションジャンプにしました。コレオシークエンスは曲に合わせてとてもきれいで優しい笑顔がにじみ出ていました。終わったら「あーあ」という感じで、でもニコニコしていました。フリーの得点は119.61点(技術点57.56演技構成点62.05)でショートプログラムとの合計は186.54点でした。お疲れ様でした。
では第4グループ(最終グループ)に入ります。1番滑走、日本の宮原知子(さとこ)選手19歳。ショートプログラムでは4位でした。ジャンプは問題無し。ステップシークエンスでは手拍子をもらって以前とは全く違う伸びやかで大きな演技でした。後半最初のジャンプ、3ルッツ2トゥループ2ループのサードジャンプでは両手を上げていました。そしてスピードに乗った3サルコウジャンプ。最後は悲し気な表情のスピンで終わりました。その瞬間、大きくガッツポーズが出ました!! パーフェクトです。昨シーズンから見て120%の出来だと思いました。回転不足も無く、GOE(出来栄え点)は全て加点でした。キス&クライでは笑顔でした。フリーの得点は146.44点(技術点75.20演技構成点71.24)でショートプログラムとの合計は222.38点でした。
2番滑走、イタリアのカロリーナ・コストナー選手31歳。ソチ五輪の銅メダリストです。ショートプログラムでは6位でした。冒頭は3ルッツジャンプ、きれいに決まりました。問題は次です。3フリップのコンビネーションジャンプの予定がファーストジャンプの着氷でミスしてしまい、コンビネーションには出来なかったのです。で、そのまま続けていって後半最初のジャンプ、3トゥループは何とか着氷をこらえました。ステップシークエンスでは1歩1歩がよく伸びていて、それでいて上半身は大きな振りで、曲調にピッタシでした。終わったら自分で拍手していましたw フリーの得点は139.29点(技術点63.64演技構成点75.65)で、ショートプログラムとの合計は212.44点でした。
3番滑走、日本の坂本花織選手17歳。ショートプログラムでは5位でした。ステップシークエンスでは目線にもこだわり、ジャンプは後半の3ループジャンプの着氷でミスが。でも、よく最後まで落ち着いていて偉かったです。グランプリシリーズ、全日本、四大陸、そしてオリンピックと、シニアデビューしたばかりなのに立て続けに試合をして来て。しかもこのオリンピックで最終グループに入っているんだからすごいよ。よく頑張りました。フリーの得点は136.53点(技術点68.42演技構成点68.11)で、ショートプログラムとの合計は209.71点でした。
4番滑走、OAR(ロシアから個人の資格で来た選手の略)のアリーナ・ザギトワ選手15歳。ショートプログラムでは1位でした。バレエの曲に合わせてバレリーナっぽい衣装です。冒頭はコレオシークエンスから。珍しかぁ。で、スピン、ステップシークエンスで前半終わり、後半に全てのジャンプを持って来ました。まず難しい3ルッツ3ループのコンビネーションジャンプの予定が単独の3ルッツになってしまいました。なので、ジャンプ2つとスピンの後の3ルッツに3ループを付けてコンビネーションジャンプにしました。これで実質的にはミス無しとなりました。ジャンプのほとんどは片手や両手を上げていたし、全てのGOEが加点でした。演技が終っても歓声は鳴り止みません。すごいです。フリーの得点は156.65点(技術点81.62演技構成点75.03)で、ショートプログラムとの合計は239.57点でした。
5番滑走、カナダのケイトリン・オズモンド選手22歳。ショートプログラムでは3位でした。曲は「ブラックスワン」。前半の3ルッツジャンプで着氷にミスが。それ以外は何の問題もありませんでした。終わりの方のステップシークエンスは曲調によく合っていたし、次のコレオシークエンスではパワーがありました。で、スピンでお終い。まだ回っているのにもう客席から大歓声が。終わったとたん座り込んでしまいました。よく頑張りました。全体的に高い加点がつくと思うと解説の人が言っていました。その通りでした。フリーの得点は152.15点(技術点76.50演技構成点75.65)で、ショートプログラムとの合計は231.02点でした。
最終滑走、OARのエフゲニア・メドベージェワ選手18歳。ショートプログラムでは2位でした。ワイン色のお洒落な衣装です。いつもながらセンスが良いです。この選手はほとんどのジャンプで片手を上げているのが特徴です。ステップシークエンスもよく伸びているし、コレオシークエンスでは悲し気な表情をして、どの選手よりも表現力があると思います。ただ、予定では基礎点が1.1倍になる後半の最初に3フリップ3トゥループのコンビネーションジャンプを跳ぶはずでしたが、ケガが治ったばかりだからでしょうか、安全策をとって冒頭の3フリップジャンプに3トゥループジャンプを付けてコンビネーションジャンプにしてきました。それが良かったのか、パーフェクトで終わりました。終わったとたん抑えきれなかったのでしょう、泣いてしまいました。キス&クライに座ってようやく笑顔になりました。フリーの得点は156.65点(技術点79.18演技構成点77.47)で、ショートプログラムとの合計は238.26点でした。その瞬間、2位とわかり泣いてしまいました。何と、フリーの得点がザギトワ選手と同点でした。ショートプログラムの点差がそのまんま合計の点差になったのです。わずか1.31点差。可哀想に…。
結果、優勝はOARのアリーナ・ザギトワ選手、2位はOARのエフゲニア・メドベージェワ選手、3位はカナダのケイトリン・オズモンド選手、4位は日本の宮原知子選手、5位はイタリアのカロリーナ・コストナー選手、6位は日本の坂本花織選手でした。以上、これにて平昌オリンピックのフィギュアスケートのレビューを終ります。お付き合い、ありがとうございました。(*- -)(*_ _)ペコリ