11月6日(火曜日)

Guppy   2018年11月6日   11月6日(火曜日) はコメントを受け付けていません

天気 「今日は雨 昨日は晴れと 言ったのに」

今日もまたフィギュアグランプリシリーズ2018フィンランド大会のレビューを書きます。今日は男女フリーだけ、しかも注目選手だけを書きたいので、文章が長くなる可能性大。という事でフィギュアスケートの嫌いな方はすっ飛ばして下さい。では女子フリーから。ショートプログラム7位、日本の坂本花織選手。ジャンプは完璧しかも質が高いそうな。終わった瞬間笑顔で大きくガッツポーズをしていました。ノーミスでしたからね。当然でしょう。フリーの得点は140.16点(技術点72.96演技構成点67.20)で、ショートプログラムとの合計は197.42点でした。キス&クライでは笑顔で満足そうでした。ショートプログラムでの不足分の点数が解消されましたからね。やはりこの選手はメンタルが強いですね。

次ショートプログラム4位、ロシアのスタニスラワ・コンスタンチノワ選手。今まで3連続ジャンプの真ん中のジャンプを1回転(シングル)ループと見なしてきましたが、正確には足の踏み替え動作で1/2回転しか跳んでいないので今季からは「1Eu(シングルオイラー)」と呼び、「1ループ」とは分けて呼ぶそうです。この選手も2番目に跳んだ3連続ジャンプの第2ジャンプで使っていますね。演技はノーミスでした。どれもがGOE(出来栄え点)で加点されていました。フリーの得点は135.01点(技術点73.57演技構成点61.44)で、ショートプログラムとの合計は197.57点でした。うーん、何と言ったら良いのやら。この選手の方が坂本選手よりわずか0.15点上でした。

次は最も注目の選手でショートプログラム1位、ロシアのアリーナ・ザギトワ選手。曲は「カルメン」。本人がずっとやりたがっていた曲だそうです。コーチの反対でオリンピックがかかった昨シーズンは滑れなかったそうです。解説の織田信成氏曰く「妖艶な女性」だそうです。私にはそうは見えなかったけど。まだやるのは早過ぎたんじゃないのと思いました。だってまだ16歳だよ。妖艶な女性にはほど遠かったです。スピン、ステップシークエンス全てがレベル4でしたが、一つ3(トリプル)ルッツ3ループのコンビネーションジャンプだけがGOEで-0.74食らいました。フリーの得点は146.39点(技術点74.28演技構成点72.11)で、ショートプログラムとの合計は215.29点でした。

さて、フリーではどんな演技を見せてくれるのかな。ショートプログラム2位、日本の白岩優奈選手。曲は「展覧会の絵」、2年越しのプログラムだそうです。冒頭の3ルッツ3トゥループのコンビネーションジャンプは回転不足でした。スピン、ステップシークエンスはレベル4なのにね。ま、ミスは無かったのでこんなもんかもしれません。まだシニア戦は昨シーズンから出たばかりですからね。フリーの得点は127.69点(技術点64.59演技構成点63.10)で、ショートプログラムとの合計は191.46点でした。本人もコーチも満足げな様子でした。

というわけで、優勝はロシアのザギトワ選手、2位は同じくロシアのコンスタンチノワ選手、3位は日本の坂本選手。白岩選手は大きくパーソナルベストを更新しての4位でした。日本の本郷理華選手も出場していたのですが、10位(156.59点)に終わりました。坂本選手はこれでグランプリファイナルに出場出来る可能性が出てきました。出られると良いね。

次は男子フリーです。ショートプログラムでは見逃してしまったのですが、羽生選手と同じブライアン・オーサーコーチに3年前から指導を受けている選手がいます。名前はチャ・ジュンファン選手17歳。韓国の選手です。お初にお目にかかります。今シリーズのカナダ大会で3位、前日のショートプログラムでは4位になりました。とてもきれいなジャンプを跳ぶ選手です。4回転(クワド)ジャンプをようやく一つ二つ跳べる様になったところでしょうか。これからどんどん跳べる様になるでしょう。もしかしたら次世代のリーダーになるかもしれません。フリーの得点は160.37点(技術点80.07演技構成点81.30減点1.00)で、ショートプログラムとの合計は243.19点でした。

ショートプログラム3位、中国のボーヤン・ジン選手。この選手、いっつも壁すれすれでジャンプをするんですよね。今日も初っ端から高い4ルッツジャンプを跳んで下りた時は壁すれすれで気を付けて下りてきたけれど、ジャンプそのものは素晴らしかったのでGOE(出来栄え点)で3.29点も加点されました。でも、その後から4サルコウ転倒GOE-4.85点、4トゥループもコンビネーションジャンプにするつもりが転倒GOE-4.75点、スピン、ステップシークエンスは何とか頑張ったけど今度は3アクセル(3回転半のジャンプ)でも転倒GOE-4.00点になりました。そのすぐ後にまた3アクセルを跳んだのでリピートになってGOE-2.53点。もうやればやるほど減点だらけで可哀想になって来ました。でも、途中で止めるわけにはいきませんからね。頑張りました。偉い偉い。それでもいつもは苦手だった表現力が今回はバツグンでした。次のオリンピックに向けて苦手意識を克服していっているのだなあと思いました。というわけでフリーの得点は141.31点(技術点69.21演技構成点76.10減点4.00)で、ショートプログラムとの合計は227.28点でした。減点4.00は転倒も3回目からは1回の転倒につき2.00点減点になるからで、4回転倒したわけではありません。

さて、皆様お待たせ~。ショートプログラム1位、日本の羽生結弦(ゆづる)選手です。羽生選手と言えば白っぽい衣装というイメージがあるそうですが、いえね私にはそんなイメージは無かったのですが、そうらしいのです。で、今回のフリーでは子供の頃から尊敬していたエフゲニー・プルシェンコさんのイメージに合わせて黒に金の衣装を作ったそうです。しかし派手~w そしてプルシェンコさんの「ニジンスキーに捧ぐ」というプログラムを聴きながら真似をして楽しく滑っていたりしたので、フリーの曲もその曲を入れてアレンジしたのが今度の曲「Origin」だそうです。「Origin」という言葉には「原点」という意味があって、自分の子供の頃に戻る、つまり「初心に返る」という意味を込めて曲のタイトルにしたみたいです。多分、おそらく…。それではまたレビューに戻って、冒頭の4ループジャンプは何とか堪えましたがGOEで-1.68点に、次の4サルコウではGOEで3.74点加算されました。でも、ショートプログラムの4サルコウの方がもっと美しかったです。中盤の3ループジャンプで回転不足をとられたのかな。解説の織田信成氏はそう言っていましたが。それと、4トゥループ3アクセルのコンビネーションジャンプが成功したら世界初になるそうですが、何とか堪えて転倒はしませんでしたがGOEが-0.32点になりました。終わった後はすぐには立てず、いつもの事ですが体力を目一杯使うのでもっと体力つけて欲しいです。和惣菜ばかり食べていてはヘルシーですが体力的にはどうでしょうか。逆に宇野昌磨選手は肉しか食べないし。日本男児も困ったもんです。で、フリーの得点は190.43点(技術点98.01演技構成点92.42)で、ショートプログラムとの合計は297.12点でした。ショートプログラムもそうでしたが、フリーも合計も今季世界最高になりました。本人もコーチも皆満足げな様子でした。でも、転倒が無くて何よりです。解説の織田信成氏曰く「技と技のつなぎが難しいプログラム」だったそうです。次はロシア大会(ロステレコム杯2018)です。楽しみです。

最後はショートプログラム2位、チェコのミハル・ブレジナ選手。冒頭の4サルコウ2トゥループのコンビネーションジャンプの第2ジャンプが3回転の予定でしたが2回転(ダブル)になってしまいました。でもGOEは+2.49点でした。次の3アクセルでは転倒。GOEで4.00点も引かれました。最後から2つ目のコンビネーションジャンプの第2ジャンプが3度目の2トゥループだったので、そのジャンプは無かった事に。終盤のコレオシークエンスはお客さんへのサービスみたいでした。カメラに写る度に同じフリをしていましたから。フリーの得点は164.67点(技術点80.11演技構成点85.56減点1.00)で、ショートプログラムとの合計は257.98点でした。これはショートプログラムもフリーも合計も自己最高得点だったらしく、本人はヤッターといった感じで両手を天に向けてガッツポーズをしていました。

では結果を発表します。優勝は勿論日本の羽生選手、2位はチェコのブレジナ選手、3位は韓国のチャ選手でした。中国のボーヤン・ジン選手は5位になりました。えー、ちなみに日本の田中刑事選手は8位でした。表彰式では「君が代」が流れ、客席は総立ちで聴き、羽生選手は小声で歌っていました。そうそう、2位のブレジナ選手はアメリカ大会でも2位だったのでおそらくグランプリファイナルへ進出出来るでしょう。おめでとう。

ではこれにてフィギュアグランプリシリーズ2018フィンランド大会のレビューを終わります。皆さん、来週の日本大会(NHK杯)までさようなら~。