天気「朝曇り昼から晴れてクーラーを」
姑の病院から帰って来て、4日ぶりなのに下痢になった。今日は無茶したからな。
実は昨日、パパの末弟が姑を病院の許可も無く無断で車に乗せて連れ去ろうとした。たまたま、私達が面会して直後駐車場で話をしていたら、パパがバックミラーで見つけて慌てて阻止したのだ。ところが、それを病院の副院長も見ていたらしく担当医が急遽呼ばれ、兄弟の意見をまとめてくれと言われた。このまま病院で療養を続けるか転院するか。末弟は失敗したとわかると、黙って帰ってしまい連絡がつかなくなった。とにかく病院側としてもこれは事件として重く見ていて、また末弟が黙って連れ出すのではないかとの心配から、私がお泊まりする事にした。パパが末弟を説得出来るまでとの事で、とりあえず着の身着のまま看護師さんの好意で簡易ベッドを用意してもらい、昨夜はそこで寝た。
一夜明けて今朝は、朝早くから「窓を開けろ」と言う姑を、他の患者さん達が寒がってタオルケットを掛けていて、おまけにそのうちの1人が具合が悪くなっていたので、「ダメ」と言い含めていたらナースコールを押して看護師を呼び出し、看護師が「雨が降っていて雨露が入るから無理」と嘘を言ってくれたお陰で、その場は私が雨が降っている事を教えてくれないから恥かいたと文句言われて治まったが、その後もナースコールをばんばん鳴らしていた。その度に看護師さんに頭を下げて、姑に言い含めるという行為を繰り返していたら、お昼からようやく静かになった。見ていたら、半日かけて自分の身繕いをしていた。
今日はとうとう主治医に本当の気持ちを姑は話した。「この病院も先生も嫌い」だと。それを聞いて主治医は、「もう良い、わかった、紹介状を書くから」と言った。患者から信頼されていると思い込んで周囲の人達に「もう少し待ってくれ、そのうち慣れるから」と非難の盾になってくれていた、大学病院の時からの主治医はもう諦めた様子だった。夕方になってようやくパパが末弟と話をつけて駆けつけて来てくれた時は正直ホッとした。それまで、ちょっと目を離したスキに末弟が来てまた連れ出すんじゃないかと、そればかりが気がかりで一階まで飲み物を買いに行くのも大急ぎという感じで目が離せなかったからだ。パパが来てトイレへ行かせてくれて、やっとホッとしたので、それから病院の人と姑をはさんで話をして、なかなか来ない末弟を待っていた。
大分待たせてようやく末弟が来たので、姑の前でまた意思の確認をしていたら、コロコロ末弟の言い分が変わり、姑は「嘘つき」と怒り出すは、それでまた末弟にも病院の人が何時間も話をしてくれたりしたのだが、末弟には事の重大さがまだわからないらしく、自分にも弟がいたらそいつに全部押し付けるのにと、暗に長男であるパパの事を非難する様に言った。
昨日の事件は、あのまま見つからなかったら警察へ捜索願が出され、職員は全て事情徴収を受け病院側のミスという事で始末書は書かされるし、患者は強制退院してもらう事になると言っているのだが、そうしたら末弟は自分が看護すると言い出した。それなら、それで自宅看護出来る様に治療方針を大幅に変えないといけないと言われ、その面倒さでまた億劫になったみたい。
ま、とにかく、県内だとどこへ行っても転院は断られるだろうと、病院の人は言った。何故なら県内の神経内科医は皆大学病院出だから、珍しい病気と言う事でどの医者も姑の事を注目しているらしい。だからセカンドオピニオンするのなら県外しかないと。それにしたってその為の手続きを踏んでもらわないとと何度も末弟に言って下さったのだが、全く耳に入っていない様子だった。
結局消灯時間になってあきらめて帰ろうとしたら、突然、姑が私の手をつかんで「帰らんとって」と、駄々をこね出した。どうしようか悩んだが、パパは今日会社を休んだので明日は忙しいと言っているし、私も正直もう頭がグラグラして倒れそうで、この状態では明日の朝で限界かなと思い、でも明朝になって帰るにしても足が無いので、断る口実に「洗濯やらご飯の用意やらしないといけないから」と言ったら「そんなのしなくて良い」と言われ、それで「私も病人でこれ以上泊まったら明日は倒れてしまうし、私がかかっているお医者さんにも怒られるし」と言ったら「そんなの言わなければ医者にはわからん」と返され、「お薬を持って来ていないから」と言っていたら、末弟が「気にせんと帰れば良いねん」とまた姑に同情し始めたので、こりゃ付き合いきれんわと思ってパパに「帰ろう」と言って出て来た。しばらく駐車場でまた連れ出さないか見張っていたが、パパが「もし、昨日みたいに見つけたらまた昨日の二の舞になるから」と言って、もうとっとと帰る事にした。コンビニ寄って食べ物を調達して家に着いたらもう10時をとっくにまわっていた。はー、長い一日だった。
そうそう、昨夜から何度も連絡を取ろうとしていた次弟には、やっとさっき11時半頃携帯に電話がかかって来て、パパは昨日の事やら今日の事などを話し自分の意見を言って愚痴を聞いてもらって、やっと気持ちが楽になったみたい。切る間際に、甥っ子の病気の事や中越沖地震で親戚の家が被害に遭った事を聞いて見舞いの言葉を言えるくらい落ち着いた。良かった、良かった。これでやっと安心して眠られる。我が家ってホント良いなあ。