天気「花曇り桜満開狂い咲き」
向かいのさくら公園の何本もの桜が咲き誇っている。私は窓からこの満開の桜を見てこのうちに決めたのだった。パパは私の気が変わるのではないかと思っていたらしい。もう私は発病していたから…。完璧に狂っていたから…。でも私も息子もここが気に入り、気持ちは変わらなかった。引っ越しの荷物を運びながらも、何度も「今なら引き返せるよ」とパパはささやいた。解約まで時間がかかったから…。でも私はもう前のうちを捨ててきたから、実家の近所という場所を捨ててきたから、後戻りはしたくはなかった。
たった一つの心残りは実家の祖母の事だけだった。でも邪悪な曇り空 (妄想) から家族を守る為に、私は家族だけを引き連れて引っ越した。そういう意味では私は実家の祖母を捨てて来たのだ。それから間もなく実家の祖母は骨折して病院に入院し、そのまま病院を転々として、最後に老人ホームに行き着いた。何かというと「私名義のこの家を売って老人ホームへ入る」と言っていた。という事は念願がかなったという事か。今は幸せなのだろうか。いつも私に介護を頼んでいた。でも病気になった私には出来っこないから、これですべて丸く収まったという感じかな。
盆も正月も実家に帰らなくなってもう丸6年になる。ようやく先週テレビを見て大笑い出来た。それは良くなった証拠だと医者が言っていた。パパは信じていない様だけど…。私も良くなったという実感は無い。
昨日からずっと眠っていなかったからパパに叱られた。結局パパにまた夕飯のラーメンを作ってもらい、私がずっと眠り続けている間にパパは後片付けや明日の朝の用意をしてくれた。謝謝。